使用する竹について
和竿で使用する竹は、竿の種類とその調子によって使い分けます。
竹には一年竹(新子)、二年竹(二年子)、三年以上(古竹)があり、それぞれの特長によって、用いる竿の部位も異なります。
例えば、新子竹、二年子は目方が軽く、鯊竿、山女魚竿などの継ぎ竿に使用します。
古竹は目方も重く、強くなりへち竿、石鯛竿、へら竿などに使用します。
和竿ではなく、「竿掛け」、「玉の柄」、「ケース」、「穂鞘」などに使う竹は、以下のとおりです。
■布袋竹
- 粘りの強さが特長で、「グラス」か「カーボン」でいうと「グラス」に近い。
主な釣竿:へち竿、船竿、てんから竿、たなご竿、真鮒竿など ■矢竹
- 反発の強さが特長で、「グラス」「カーボン」でいうと「カーボン」に近い。
主な釣竿:へら竿、はぜ竿、山女魚竿、てんから竿、たなご竿、真鮒竿など ■丸節竹
- 反発の強さが特長で、「グラス」「カーボン」でいうとやや「カーボン」に近い。
主な釣竿:へち竿、シャクリ竿、船竿など ■五世竹
- 調子は布袋竹に似ているが、やや重い。節間が等間隔であり、見た目も美しい(寒竹)竹である。
主な釣竿:へち竿、船竿など ■淡竹
- 竹の強さはやや弱く、穂先には適さない。竹の丸みと、節間の細かさが美しく、「握り」などに使用する。小節の根掘り淡竹は希少である。
■高野竹
- 細身だが、強い竹である。へら竿、真鮒竿などの「穂持ち」として使用する。
(すず竹/最近は、フライ竿などの穂先としても用いる。) ■真竹
- ヘラブナ竿、鮒竿などの「削り穂先」として使用する。
竹質が硬く、節間が長い古竹を用いる。 ■黒竹
- 竹の強さはやや弱く、穂先には適さない。黒い竹色が特長で、「穂鞘」などに使用する。漆をかけると黒色が浮出て見え、とてもきれいである。
■らっきょう竹
- まさしく一節ごとラッキョウの形をしている、釣竿には適さないが、「竿掛け」、「玉の柄」などに使用する。
竹の種類別、竿の使用部位
手元 | 胴 | 穂先 | その他(*) | |
---|---|---|---|---|
布袋竹 | ○ | ○ | ○ | ○ |
矢竹 | ○ | ○ | ○ | ○ |
丸節竹 | × | ○ | ○ | × |
五世竹 | × | ○ | ○ | × |
淡竹 | ○ | × | × | ○ |
高野竹 | × | ○ | ○ | × |
真竹(削り穂) | × | × | ○ | × |
黒竹 | × | × | × | ○ |
らっきょう竹 | × | × | × | ○ |
- *その他・・・・竿掛け、玉の柄、ケースなど
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